重要な “空白” の役割
イラストは、その扱いかたひとつで100%の効果を発揮したり、逆にイラストの持ち味を殺してしまうことがあります。描かれたイラストを生かすも殺すも、編集者のセンスと腕にかかっています。
とくに、新聞紙面に多く使われる「一コマもの」では、イラストの天地・左右の余白(空白部分)のとりかたで、そのイラストのもつ味や迫力がちがってきます。
下の《A・B・C》をくらべて見てください。《C》は余白がほとんどありません。なんだか、きゅうくつな感じでイラストの持ち味を殺してしまっています。
逆に《B》はイラストのまわりの余白が大きすぎて、これも迫力がありません、どれだけ余白をあけるかは、編集者のセンスと好みによりますが、少なくとも《A》程度が必要でしょう。
また、《D・E》のように、太い線で描かれたものと細い線で描かれたものとでは、受ける印象が違ってきますから、慎重に大きさをきめるようにしましょう。
《F・G》は、図柄のスッキリしたものと、ぎっしりつまったものとを、同じスペースに入れてみました。このように図柄によっても空白のとりかたが違ってきます。
なお、イラストはあまり小さくあつかうと効果がなくなります。